|
母親の態度 |
父親の態度 |
@むらっ気型 |
|
熱心派である。 |
Aコツコツ型 |
熱心派である。 |
調整役を買って出て子供を |
B落ちこぼれ |
中には冷淡な態度の親もいる。 |
熱心派である。 |
C成績優秀 |
熱心派である。 |
普段はクールだが、問題には積極的に |
第三章 考察
この表で見ると、最高の組み合わせはクールなお父さんと熱心なお母さんです。最低の組み合わせは意外な事に、子供の運動会にハンディカムを抱えてやってくる『超マイホームパパ』に代表される熱心派のお父さんとサングラスを掛けて醒めた『恰好いいママ』という組み合わせです。少子化時代を象徴するカップルだけに気になるところです。
この実験の結果は何にでも応用できます。 進学、結婚、就職、事業計画、等など。父親を『監督』、母親を『コーチ』と置き換えれば、スポーツの世界にも当てはまり、ビジネスの世界や政治の世界、はたまた国際政治の分野にまで応用できます。真の指導者とは何であって、何ではないのか、私達は本当の指導性とは何かわかっているでしょうか。
子供が自分の意思で行動する時、必ず何らかの失敗を経験し、行き詰るものです。その時、父親はどのように介入し、助言をすれば膠着状態は解け、事態は好転していくのでしょうか。子供の人生設計に親としてどこまで、どのように参加が許されるでしょうか。父親学とは『たかが父親学』であるが『されど父親学』でもあるのです。それほどに奥の深い学問であり、人間の生き方の根源に触れる問題なのです。
子供の尊厳を大切にしながら、上手に問題に介入できる人であるなら、実社会でも必ず実績を残せる筈です。子供を一人の人格として扱い、聖書の言うように『自分よりも優れた人』として尊敬を払う。そうすれば、私達の社会における評価も必ず違ったものになっていく筈です。何故なら子供は他人の始まりであり、人生最高の教師だからです。
おわりに (Enjoy your fatherhood)
人生の修羅場に差し掛かると、母親は前後の見境もなくなるほど感情的になるものです。この事を無視してはいけません。逆にそれを予め織り込んでおいて、どのように行動すれば最高の結果が残せるかを考えて欲しいのです。私達男性は自分を殺す訓練を実社会で十分にやって来た筈です。組織の中でどう行動すべきか訓練され、熟知している筈です。親子関係も立派な組織です。家庭内でもその『組織行動論』を活かして、最高の指導者になって頂きたい。亭主関白と粋がって、毎晩飲んだくれている場合ではありません。
『他の人を自分よりも優れた人として扱いなさい。』 どんなに頼りなくても、子供は独立した人格です。決して親の付属物ではありません。父親が母親と一緒になって感情的になって対応したら子供はどうなりますか。 必ず潰れます。 思い出してみて下さい。お父さんがPTA会長だったという友達はどうなっていますか。両親が教育熱心な家庭から優秀な人材が輩出する事は少ない筈です。ヘルマンヘッセの『車輪の下』は教育とは何かを私達に教えてくれているのです。
賢いお父さんは国の宝なのです。 賢い父親は生れてくるのでしょうか? または環境の中で揉まれて訓練されてそのようになるのでしょうか? 『賢い父親』を『優れた指導者』とおけば、答は必然的に後者、すなわち後天的な形質だと思います。
『聞く耳と見る目とはともに主が造られた。』後天的な形質である最大の根拠は、優秀な指導者になる為には最初に神様の助けが必要であるという点です。人間とは何かという本質論は神様抜きにして理解できません。人間は何を求めているのか、先ず良く見て耳を傾ける努力をしなくてはなりません。その見る目と聞く耳は神様が造られるというのです。私達の生まれながらの性質では真実を見抜き、心の叫びを聞き取る事は出来ないのです。自分の中に真理を求める真摯な態度などかけらもない事を素直に認めることです。 そして、神様の助けを呼び求める時に助けが来るのです。