No.2459の記事

人格障害という生き方

北朝鮮はどうもブッシュに対して核保有国であることを認めさせることに成功しそうな気配になってきた。ブッシュも支持率が30%台に低落し、レイムダック化して、何かドラスティックな策を取って歴史に名を残すことを考えている、とある北朝鮮スジの評論家が唱えていた。そこでブッシュは北朝鮮と依然として停戦状態(注)にある現状に対して、終戦を宣言し、国交を正式に結ぶと言うのだ。これはニクソンがベトナム戦争で泥沼化した時に中国と国交を回復した策と同じであると・・・。

(注)朝鮮戦争はまだ終結していない!

うーん、初めこれを聞いた時は?だったが、今となってみるとそのシナリオの実現もあり得るかも。一方で米国はいろいろな裏工作で北を内部崩壊へともたらすことを画策してもいるようだ。キムさんはフランスへの亡命準備も始めているとの情報もあるらしい。さてさて、どっちになるのかは平凡な生活人であるわれわれには分からないが、分かることは妄想性人格障害と診断されているキムさんのしたたかぶりである。

ある意味で状況は彼の思惑通りに進んでいる。これでブッシュが核保有国として彼を認め、北と手を取るならば、拉致問題などはふっとぶし、安倍氏がそれを牽制できるかと言うと、彼自身がすでにレイムダック状態。日本はまた立場を失うだろう。キムさんのしたたかさにはある意味で感心する。

私自身、人格障害者と関わって感じることは、彼らは他人からの受容と認知を切望しつつ、その願いが決して実現しない振る舞いを取ることに長けているのだ。つまり実に絶妙のタイミングで他者に不快感を与え、決して自分を受け入れさせない。心の底では自分を受けれて欲しいと人一倍欲しているのだが、むしろその願望を屈折した形で表現しつつ、決して満たされないように自ら工作している。

加えて他者を巧妙にマニュピレートする演技も巧み。泣いたり、笑ったり、怒ったり・・・と。また挑発も巧みである。かくして他者が自分の反応で振り回されることにおいてアイデンティティを確認し、ある種のサディスティックな快感を覚えているのだ。しかし実際には自分をさらに傷つけることであり、マゾヒズム的行為である。つまり彼らは他者の不快感をかき立て、自分を傷つけるほどに自己同一性を確認することができるわけだ。この他人の不快感をかき立てる業は実に巧みである。

かくして自分はまた裏切られ、他者は自分を認めないのだ、周囲は敵なのだと言った確信だけを強めている。自分の内なる憎悪や敵意を他者に見ること-これを投影と言うが-によって、周りが悪であると思えば思うほど、自分は清く正しく美しく、悲劇のヒーロー/ヒロインになれるのだ。こうして周囲は仮想敵だらけとなる。これをパラノイドと言うが、昂じると被害妄想、被迫害妄想へと発展する。すなわち自己内世界においてのみ究極の自虐的自作自演を延々と繰り返す生き方、これが人格障害である。屈折した自己愛のあり方、あるいは実質の欠如した歪んだ自己の肥大化。同時にネガティヴなエネルギーを蓄積していく。

しかしこのような人格障害者が実効的な核を持つとなると、これはまた相が転換する。核によって他者をマニュピレートし得るわけで、果たしてレイムダック・ブッシュがそれに対して以前のように抗することができるかどうか。キムさんは「自国が崩壊する時は地球をぶっ壊す」とのたまっているそうだが、蓄積されたネガティヴなエネルギーがどのような形で暴発するか、これはかなりコワイ。

いずれにしろ人の良いニッポンにとっては頭越しに「何か」が起きるわけだが、それに対してわが国はなす術、切るべきカードがないのだ!ある意味で病識の欠如した人格障害者は最強の存在と言える。

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