* 旧Dr.Luke的日々のココロ *
米国最高裁判所は地方教会よるハーベストハウス社への訴えを棄却
ハーベストハウス社、オレゴン/2007年6月20日
ユージン、オレゴン―2007年6月18日、米国最高裁判所はハーベストハウス社と著者ジョン・アンカバーグおよびジョン・ウェルドンに対するローカルチャーチによる1億3600万ドルの法廷闘争に終止符を打った。ローカルチャーチは対ハーベストハウス訴訟で2006年1月のテキサス法廷に上訴していた。 上訴決定の後に、ローカルチャーチは再度ヒアリングの機会を要求したが、却下された。テキサス最高裁判所も二度訴えを却下した。
ローカルチャーチは、訴因である"The Encyclopedia of Cults and New Religions"によって、(同書の他のすべてのグループと同様に)殺人やレイプや麻薬の密輸入などの犯罪の中傷を受けて名誉を傷つけられたと主張した。テキサス上訴法廷は、「同書の何も[それらの行為]を遂行したとして[ローカル]・チャーチを名指ししたものではない」と判決した。米国最高裁判所の決定はテキサス上訴法廷の判決を是認したものであることを意味する。
ハーベストハウスと著者たちは本件の問題点の鍵となる点について共同の声明文を発表した。
「テキサス上訴法廷は決定に達する際において、十分に確立された法律を適切に本件の事実に対して適用した」と、ハーベストハウス社と著者たちの代理人シエルビイ・シャープは述べた。 ローカルチャーチによって取られた立場は、話し言葉にせよ、記事にせよ、それらに対する完全に主観的な判断基準を構成するものであり、、それはすべてのメディアコミュニケーションに対する脅威となるだろう」。
「私たちはクリスチャンとしての立場から'愛を持って真実を語る'べく本を書いた」と、著者のアンカーバーグとウェルダンは語った。「過去の6年間がいかに消し去られたとしても、私たちはローカルチャーチのメンバーのためにを祈り、彼らを顧み続ける。私たちは、彼らが霊的に識別力を得て、彼らの指導者の教えと聖書の教えを見分けることができるように励ますものである」。
「私たちは言葉で言い尽くせないほどに感謝する」と、ハーベストハウス社社長のボブ・ホーキンズ・Jrは語った。「本件の意味と重要性を理解してくれた個人や、諸組織、また諸機関、さらに私たちを支援し、法的助言、激励、特にこの長く厳しい戦いのための祈りを下さったことのゆえに感謝する。そしてこれらにまさって何よりも神とその真実のゆえに感謝を捧げる次第である」。
【解説】
この決定の理由で分かることは、すでにローカルチャーチにおいてはカプセル化現象が進行しており、閉鎖社会の中で通常の価値判断とまったく異なるプロトコルで動くために、このような現象が現れる。彼らの論理が社会において容認され得ないことが証明されたわけ。まさにウイットネス・リーの遺産であるパラノイド傾向が、フォリア・ドゥ、フォリア・トロア・・・と伝染拡大している証左であろう。しかしこの賠償金の額が異常であるが、これも彼らの異常性の証明と言える。
クリスチャン・トゥデイの件でも山谷少佐が同様に威嚇を受けているわけだが、彼らがそのような行為をすればするほどに、自らの閉鎖空間での価値観を露にし、その病理性を証明しているわけ。まあ、2ちゃんねるあたりの住人からは支持されるようだが、倒錯空間と一般社会でのコントラストが明らかになるだけだ。これはローカルチャーチ支持者たちも同様であるわけだが。彼らのあり方は、この最高裁決定理由にあるとおり、メディアのあり方、さらに一般社会へのある種の挑戦とも言える。
本件は昨年デンバーで開催された国際カルト研究会でも話題となっており、同会に出席された脱カルト協会の北大櫻井教授から次のコメントが寄せられました:
ありがとうございました。この話は昨年のICSA(AFF)でも聞いた話であり、係争のゆくえを気にしておりました。妥当な判決だと思います。下記は私が、昨年、中外日報に書いた論説の一部です。
櫻井
同氏の論考全文はこちらを参照のこと(→pdfファイルhttp://www.geocities.jp/the_local_church/PDF/CHUGAINIPPOU20060805.pdf)。