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Dr.ルークの一言映画評−ザ・ラスト・サムライ

家内といっしょに観て来ました。意外でしたね、ハリウッドがこのような映画を撮るとは。

セットや時代考証などもしっかりしていましたし、古い世界の象徴である武士道に生きる勝元と、新しい時代の波に乗り遅れないように小器用に生きる官僚の葛藤をよく描いていました。トム・クルーズはその武士道の霊性に触れて、かつてのインディアン虐殺の良心の呵責から癒されていく。

自らのアイデンティティと民族の誇りを守ろうとする生き方は時代の波に必ず逆行する。最後は反逆者として文明の象徴である機関銃に倒される。しかしその勝元の死に臨んで、官軍がみな帽子をとり、顔を地に伏して敬意を表する場面は泣けました。

このような映画を撮れるハリウッドを見直しました。彼らもある種の深いスピリチャアリティを求めているのです。トム・クルーズが「この地は教会はないが深い霊の存在を感じる」とつぶやくわけですが、非常に面白い。むしろ西洋経由の教会には真の意味の霊性はありません。それはキリスト教文化と儀礼であり、霊的リアリティが欠けています。

『葉隠れ』に「武士道とは死ぬことと見つけたり」とあります。「十字架道」も同じです。今日の、互いに神のVIP、「世界にひとつだけの花〜、オンリーワンでいい」式の、自分の能力を啓発して、ハッピーな人生を送るための"砂糖まぶし福音"のような霊性の浅薄なものはもう十分であろう。

私の本には道元の『正法眼蔵』のことばが書いてあるが、ホンネを言って、礼拝出席者数を密かにオペラグラスでカウントしている牧師などより、禅の師家たちの霊性の方があるかに深いことは認めざるを得ない。

 「十字架道とは死ぬことと見つけたり」-Dr.ルーク

クリスチャンたちよ、今こそ立ち上がり、主のサムライとなる時だ!!!