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CT雑感A

午前中、人間ドッグ。いつもどおりの検査項目で、脳ミソ以外のひとおりの臓器を確認した。

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クリスチャン・トゥデイについて、今回はその精神病理的側面について、もうちょっと書いておきましょう。

彼らの病理的特徴に二つの顕著な点が見られた:

1)パラノイド傾向
これは自分の中にある敵愾心や憎悪を相手に投影することにより、相手が自分たちに敵意や憎悪を抱いていると感じる心理機制である。これが昂じると周りの人が自分を攻撃していると感じる被迫害念慮、さらに進むと被迫害妄想まで至る。カルトの教祖や独裁者(さらには牧師も)がよくこの病理に陥り、自分の身を守るために彼の目から見た"反逆者"を粛清することがなされる。訴訟を次々に連発するものこの病理による。一言で言えば、疑心暗鬼の心理。「やられる前にやる」わけ。

事実記者の矢田氏は私に対して「クリスチャン新聞が私たちを日本から排除するために偽りの文書を撒いたために、自分たちは迫害を受けた。先生には事情を正確に理解していただいて、自分たちの味方になってほしい」と言っている。また高柳氏は、当初救世軍側から御茶ノ水OCCビルでの会談の提案がなされていたのだが、不明の理由によって病的なほどにそこを避けた。彼の過剰防衛の姿勢の現れの一つであるが、完全にパラノイドの心理状態にあると判断される。

彼らの目から見ると、なぜ自分たちがこれほどに批判を受けるのか分からないのだろう。会談でも心証によって判断されることを極度に警戒しており、客観的証拠を提示せよと訴えていた。ちなみに彼らからは何も証拠が出ないのだが。ここでも他者の評価を病的に恐れる心理が垣間見える。財務諸表などが出るかどうか不明であるが、会談の時には「親から金をもらったとか、外国のCTから援助されたとかが明らかになると、CTの信用が失墜する」との旨を訴えていたが、これも疑心暗鬼と警戒心からの発言であろう。

現在の彼らからすると、周りがすべて敵に見えるようになりつつあるのだろう。かくして会談でも主張したように、彼らは裏に福音主義の自分たちを排除しようとする陰謀があるのだとすべてを解釈するしかなくなる。これはオウムでも見られた現象である。原因が自分たちにあることの認識がほとんど欠如しているままに。

2)虚言性向
以前、私に対して矢田記者は、自分は学生ではないと明言していたが、今回の会談の時に学生であることを認めた。また高柳氏の言葉上は、CTがベレコムや財経新聞社と人的また資金的な関係がないとしつつ、登記簿によれば役員がほとんど兼任されている。ここで彼らの頭の中での世界像と、現実に乖離があることが分かる。このように嘘で固める手法はしばしばカルトでは行われるのだが、これで彼らは墓穴を掘る。

この虚言性向は彼らが現実と乖離したある種の仮想空間に生きていることのひとつの兆候である。先に書いたとおり、彼らの認知と行動はわれわれの世界から乖離したプロトコルによってなされているわけ。これがために社会と常に齟齬や摩擦を起し、その外部の反応を自分たちに対する故なき批判や攻撃と捉え、(1)のパラノイド傾向をさらに強めていく。かくして現実との乖離とカプセル化(孤立化)が極点に達する時に、オウム的犯罪なども成立し得る。

3)まとめ
以上のパラノイド傾向と虚言性向は、実はひとつの病理=現実との乖離・遊離=によって生じるものであり、すでに会談に参加した3人についてはこの兆候が見られている。このような点から見ても、彼らについてはティピカルと言わざるを得ない。

Commented by Luke 2007年02月06日(火)10:17

で、次に問題なのが、彼らは何ゆえにこのような病理傾向を見せるのかと言う点です。下にも書いたたように、単に若さゆえに社会経験と常識を欠如しているためなのか、別のファクターによるのか。この「別のファクター」の可能性について今後十分なる検討がなされる必要があるでしょう。