* 旧Dr.Luke的日々のココロ *
『インテリジェンス・武器なき戦争』。元NHKワシントン支局長手嶋龍一氏と今回も二審で有罪となった外務省佐藤優氏(起訴休職中)の対談。これは面白い。以前に江畑氏の『情報と国家』を買う時、どっちにしようか迷ったのだ。江畑氏のがややテクニカルな内容に対して、手嶋&佐藤氏のはきわめて人間臭く、「外務省のラスプーチン」と呼ばれた佐藤氏の件の裏話も含めて情報戦の体温と体臭を感じる内容。あのゾルゲなども分析しているが、情報を得て、分析し意味づけし、それをインテリジェンスとするまでには相当に汗の臭いが入り込むのだ。公開されて情報で90%の真実を得ることができるとするのは江畑氏と同じだが、最後は人間と人間の関わりの中で生きた情報は得られる。手嶋氏には『ウルトタラダラー』、佐藤氏には『自壊する帝国』などの著書があるが、これらも涎が出てきた。ちなみに佐藤氏は同志社大学神学部卒業とか。鈴木宗男氏と共に外務省に刺されたわけだ。裏を読む必要があることはどの業界でも同じらしい。