個別表示

言葉のトリック

なんだか富田メモと言い、小泉氏の公約実行発言と言い、靖国神社の宗教法人格離脱と言い、訳の分からないことになってきた。理系バカの人間にとってはこういった「言葉遊び」はまったく苦手でして、オツムがまったくついていけない。

日本には「言霊信仰」というものがあり、言葉には霊があり、論理よりはその霊が人や国を動かしている。よって政治家をはじめ「言葉遊び」が大好きなわけ。小泉氏はカナリの使い手。(言霊からみた日本の病理を論じた井沢元彦氏の一連の著作は面白い。)

対して私たち理系の人間はなるべく単純なモデルを作る。そのモデルとは現実の数理模型なわけでして、現実を動かしている本質的な変数(パラメーター)を取り出して、その変数間の関係を方程式で記述する。これで予測なども可能となるわけ。ここには言霊などは決して入りようがない。

しかし政治や社会は違う。言霊をうまく利用すること。特攻隊で散った若者もまさにこれによって煽られ、お国のために命を投げ打った。論理は空疎化され、言霊が飛び交う。こうなるとニッポン人はやや相当にヤバイ病理傾向を示すようになるのだ。

宗教法人格を離脱した"靖国神社"を国家が管理する?神社側からすれば3条件に示されたその実質を保てておれば、宗教法人格などはどうでもいいわけで、むしろ国家の後ろ盾を得ることになるのだから、けっこうおいしい話であろう。しかし何とも言えない胡散臭さが漂っていないだろうか?