正法眼蔵-心不可得-

釋迦牟尼佛言、過去心不可得、現在心不可得、未來心不可得。これ佛祖の參究なり。不可得裏に過去現在未來の窟籠を來せり。しかれども、自家の宿籠をもちゐきたれり。いはゆる自家といふは、心不可得なり。而今の思量分別は、心不可得なり。使得十二時の渾身、これ心不可得なり。佛の入室よりこのかた、心不可得を會取す。いまだ佛祖の入室あらざれば、心不可得の問取なし、道著なし、見聞せざるなり。經師論師のやから、聲聞覺のたぐひ、夢也未見在なり。

これが私たちの心の実際だ。ヤコブも言っている:

御言葉を聞くだけで行わない者がいれば、その人は生まれつきの顔を鏡に映して眺める人に似ています。鏡に映った自分の姿を眺めても、立ち去ると、それがどのようであったか、すぐに忘れてしまいます。

私たちの心が実質を得るのはただ「わたしはある」と言う方に対峙すること−

主の方に向き直れば、覆いは取り去られます。ここでいう主とは、"霊"のことですが、主の霊のおられるところに自由があります。わたしたちは皆、顔の覆いを除かれて、鏡のように主の栄光を映し出しながら、栄光から栄光へと、主と同じ姿に造りかえられていきます。これは主の霊の働きによることです。

の時だけだ。徹底的に自分の空疎さを知ることが唯一の希望の道。

ご紹介

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下で鹿嶋氏からコメントをいただきましたので、ちょとご紹介します。『誰もが聖書を読むために』新潮選書。聖書の啓示の中心が「いのちエネルギーの充満」にあることを大変分かり易く解いています。ニッポンキリスト教に最初に入った福音がこのようなものであったら、今の状況も相当に違っていたことでしょう。

気になる本

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90年代のバブル崩壊を予測し、警鐘を鳴らしていた、ラビ・バトラ氏の新著。先に『日本国破産のシナリオ』を紹介したが、それに続くシリーズ。同氏はホリエモンや今回の村上氏的手法(金がすべて)を批判し、徳による経済運営=経済民主主義=を提唱している。ただしちょっとインド哲学的色彩がある。

本のご紹介-人類の月面着陸は無かったろう論-

アップロードファイル 8KB実はこれ、かつての同僚(といっても顔をあわせる程度だったが)の著作。話的にはいつもどおりのエキセントリックな発言の数々で面白いが、やや論理が飛んでいる。彼はもしNASAが実際に月に人間を送っていることが判明したら、今後一切の筆を置くと宣言してしまった。で、これがト学会日本トンデモ大賞を受賞。さて、さて、彼はいったいどうするんだろうか?

ウォーキングの楽しみ

アップロードファイル 4KBいつも車に乗っており、つい歩いていない。するとどんどん歩くのが億劫になってくるわけ。目的地に到着することがすべてになって、途中がすべて無駄のように感じられて、カットしたい衝動に駆られるのです。これ、かなり危険な兆候。

で、最近はお昼を学内で調達しないで、あえて往復40分歩いて、丘の向こうにあるファミリーマートで調達しています。キャンパスを離れると道の両側は竹やぶで、鶯が鳴いている。今日のような天気の日はまさにウォーキングにピッタリ。いろいろ思いを巡らせつつ、祈りつつ、かくしてけっこう気持ちのよい汗が経験できるわけです。もちろんお昼はカロリー表示を確認しつつ・・・です。

 * * *

最近私の知り合いの方が心臓の発作で62歳で亡くなるとか、映画でも認知症をテーマにしたものがあったりで(渡辺謙さんの作品は身につまされそうで観るのがややこわい)、私もメタボリック・シンドロームの懸念や物忘れの度合いがちょっと増しているので、あまり人事でないのです。その日に向けて備えるべき時期なんだなあ、とカミさんと話しているわけです。

正法眼蔵生死(改)

Dr.Lukeによる書き換えヴァージョンです^^

生死の中に基督あれば生死なし。又云く、生死の中に基督なければ生死にまどはず。

こころは、夾山、定山といはれしふたりの禪師のことばなり。得道の人のことばなれば、さだめてむなしくまうけじ。生死をはなれんとおもはん人、まさにこのむねをあきらむべし。もし人、生死のほかに基督をもとむれば、ながえをきたにして越にむかひ、おもてをみなみにして北斗をみんとするがごとし。いよいよ生死の因をあつめて、さらに解のみちをうしなへり。ただ生死すなはち涅槃とこころえて、生死としていとふべきもなく、涅槃としてねがふべきもなし。このときはじめて生死をはなるる分あり。
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キリスト教と聖書の謀略

と言うややトンデモ系の書物がわが書棚に眠っておりました。著者はモーリス・シャトラン。その筋ではけっこう有名。1909年フランス生まれ。パリ大学で数学と物理を修め、NASAでアポロ計画に参加した後、UFOや宇宙考古学、古代文明などを研究しているそうです。

この人は何とイエスの子孫と言われるメロビング家の血統を引くそうで、幼児洗礼を受けたものの、やはりキリスト教につまづいて異教徒となり、キリスト教(カトリック)の血塗られた歴史を暴いております。前には積読だったようで、今回パラパラと見たところ、何とダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』のいわば原作と言うか、ネタ本みたいな書。
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ユダの福音書

今話題のNational Geographicの『ユダの福音書』の記事を読んでみた。

エジプトで発見されたこの写本。要するにキリストの肉体を滅ぼすことにより、キリストの内なる神を解放するために、ユダはイエスから特命を受けていたと言うわけ。イエスはユダに対して言う「その任務を果たせば、他の弟子たちからは裏切り者扱いされるだろうが、私に忠実であれ」と。ユダがえらく英雄視されている。

5月に封切られる『ダ・ビンチ・コード』にせよ、最近やけにこのような路線物が目立つ(私は冒涜とか叫んで目くじら立てるまでもなく、エンターテインメントとして楽しんだろ)。私たちは普通「聖書のみ信仰」を標榜しているわけだが、クリスチャンと言っても、カトリックやギリシャ正教では使徒伝承だの、聖人の言葉などが重んじられ、聖書66巻だけと言うわけではない。現に共同訳には外典がついている。福音書にしても20種もあるそうで、私たちとしては神の主権によって今の4福音書に整理されたと理解しているわけである。が、どこで線引きをするか。まさに信仰が問われるわけ。

そもそも聖書66巻だけのクリスチャンの間においてすら、主の再臨をめぐり、あるいは律法の取り扱いをめぐり、まったく正反対な説があるわけ。う〜ん。まあ、普段はあまり気にしないでいるわけだが、このような機会に当たり前としていることについてちょっと祈るのもいいかも知れない。

ところで、かのホリエモン氏が保釈された。1,200Calのダイエット食でえらくスッキリしてしまった。私も見習うぞ。その彼も、かつての忠臣宮内氏の供述調書を読んで「俺を売る気か!?」と憤慨しているようだ。まさか、それは太り気味ホリエモンにダイエットさせ、健康にするためである、とか言う『宮内の福音書』なんて出てこないとは思うが・・・^^

文藝春秋五月号から

ドル大暴落が始まる−『東西逆転−アジア・30億人の資本主義者たち』(NHK刊)の著者プレストウィッツ氏と国谷裕子氏の対談。財政赤字と貿易赤字で苦しむはずのアメリカを下支えしているのは日本からの資金。個人資産が1300兆あると言っても、大半はアメリカに。で、まず戻ってこない。GDPは5%成長予測。ダウも6年ぶりの高値更新。絶好調のアメリカ景気・・・のはずが、実はドルがきわめて危ないところにいるとの警鐘を鳴らしている。

今回も米軍再編に伴って3兆円の資金を日本から取り付けたアメリカ。で、貢君状態の日本。日本が自立して米国債を売却し、保有外貨をドルからユーロなどに移せば、ドルは一発で大暴落をするわけ。前に橋本氏がちょっと脅したことがあったが・・・。アメリカ人は赤字なんのその、他の国から還流する金の上にあぐらをかいている。これからは中国が10年程度のスパンで日本経済を追い越し、アメリカが中国頼みとなるであろうとの予想。つまりアジアの時代に入ろうとしているのだ。

イラク戦、牛BSE問題や基地移転に見えるとおり、アメリカの独善的自己中心はほとんどビョーキですね。幻想的世界に閉じ篭って自分勝手な論理を妄想的に膨らませている自己愛性+分裂病質人格障害です。私的には小泉氏のコメントを聞いていると腹が立つ。米国債を売り払うぞ!と一発言える政治家はいないのか!

その他、われらの昭和30年−例の『三丁目の夕日』の世界であり、何とも懐かしい。日本はどっちだ−今後の日本を占う、等々。いつもどおりなかなか面白い。

ご紹介-脳と仮想-

アップロードファイル 5KB下の桜はイイでしょう?私たちはこのような雰囲気に包まれるとき、そのクオリア(ある種の質感)を味わうことができます。脳が現実と触れるとき、言語や数式に収まりきらない「何か」があるのです。これがクオリアです。数学を用いて現実を記述するとき、何かが零れ落ちるのです。本書は、このような脳と現実との関わり方、クオリアの生成するメカニズム、さらに仮想と現実の問題を論じています。

信仰、すなわち神と私たちの関わりも同じなんですね。言語によって神をいかに正確に記述し、神学の体系を作り上げたところで、そこにはイエスの魅力と香りはありません。人間の言語からもれてしまう要素、それがイエスのクオリアです。それはいのちとも言えます。

禅学の大家鈴木大拙は芭蕉の句

 よく見れば、なずな花咲く、垣根かな

と、テニスンの花を取って、分解して、花の精緻な作りを述べた文章を比較して言っている。東洋的姿勢は対象(なずな)と一体になることであるが(主客不可分)、西洋科学では対象と自己を切り離し分析することにより、いのちを殺すのだ、と。

私たちはいのちに触れるとき、それが自然のものであっても、神のクオリアに触れるのです。それが私たちを癒し、私たちを生かします。キリストのいのちはどれほどに私たちを生かすことでしょう。無益な議論や論争に明け暮れるキリスト教から離れて、イエスのクオリアを楽しみましょう。

あなたがくださった栄光を、わたしは彼らに与えました。わたしたちが一つであるように、彼らも一つになるためです。

ラビ・バトラの緊急予告

アップロードファイル 4KB日本国破産のシナリオ

90年代初頭のバブル崩壊を見事に予測した経済学者ラビ・バトラ氏の警告。外来のザリガニやタンポポが日本の繊細なそれらを駆逐するように、アメリカが日本の道徳や倫理を無視した市場主義経済で日本を食い荒らすと指摘。その代表が、日本的共同体であった会社を、株主利益を優先して株価を吊り上げることによる時価総額経営へと誘導し、その典型がライブドア事件であり、その裏にはアメリカの資本があると推測する。

85年のプラザ合意以来着々とアメリカの日本支配戦略が進行しているとする。否、ペリーの時代よりそれは計画されていた。前に私は、日本はアメリカとの関係において、開国で<政治的去勢>を、敗戦で<軍事的去勢>を、バブル崩壊で<経済的去勢>を受けたと指摘したが、ここまで来るともう彼我の言いなりとなるしかない。

借金は国と地方で1026兆を超え、原油は1バレル100ドルを超えて経常黒字は減少し、日銀の量的緩和解除で国債乱発は避け得ず、しかし郵政民営化で350兆の資産はアメリカに流れて新規国債は消化できず、かくして金利が暴騰して、日本は破綻する。日本企業は、例えば長銀のように何百億も公的資金を入れながら10億で買収されたように、外資ハゲタカファンドによって食い潰される。格差は広がり、一部の富豪とほとんど貧乏人。そしてアメリカにとって国益がなくなれば、日本は貢ぐだけ貢いで捨てられる。

このシナリオは私も折に触れて語ってきたが、なるほど、である。下で「愚かなり市場主義者」と「借金は純債務で見るべし」の二つの見解を紹介したが、どうも前者が正しいようだ。財政再建のお手本は二宮金次郎など、わが日本の江戸時代にあるのだ(参考)。灯台元暗し。

加えてDr.Lukeの緊急予告によれば、アメリカ産の油注ぎの器たちによって食い荒らされているニッポンキリスト教も同じ運命をたどるだろう。

巨大地震と地震雲

アップロードファイル 10KB講談社刊、1,330円。

以前から串田氏の電磁波による前兆現象の研究サイトを紹介したが、残念なことに中傷や嫌がらせにより閉鎖された。

その後、いわゆる宏観現象についてずっとウォッチングしていたが、雲が有力な前兆現象となることはかなりの確度でマチガイナイ!

毎日の出勤で湾岸線を走っているが、東京湾をめぐる空が実によく見える。車の中は準書斎で、メッセージを聴いたり、英語の「速聴」をしたり、DVDを観たり、音楽を聴いたりなどしているが、同時に目を凝らして雲の異常を観察している。雲の形状によっても時期を予想することができるようだ。

そろそろマジで備えておいた方がよい。

感動-山口百恵の真実-!

文藝春秋九月号。いろいろ面白い記事が目白押しだが、秀逸だったのは『妻・山口百恵の真実−三浦友和が初めて明かす』。彼女が引退した時に青春を終えた(別れた彼女が彼女に似ていたこともあって・・・)私としては興味津々に読んだが、一言イイです。キーワードは「普通であること」。

普通でない育ち方をした彼女は、普通の主婦の普通の生活を得るために人気絶頂で退いた(今でもあの白いマイク※を置いた場面を鮮明に覚えているのだ)。周囲は普通であることを許さなかったが、彼らは普通であることを願った。かくしてほとんど喧嘩もせず、子供たちもすくすくと育ち、特に父親を敬しているとのこと。以下、記事の抜粋。

※このマイクは小樽の西武警察記念館にあったのでけれど、何で?
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Time誌の記事より

ウォーターゲート事件の情報源であったディープスロート氏の正体が、本人自らのカミングアウトによって明らかになった。元FBI副長官のフェルト氏。

Timeによれば、今回のカミングアウトにはお金の問題なども絡んでいるらしいが、そもそも彼の動機が低いものであったのか(フーバー長官の後釜につけなかったことによる)、アメリカの正義を守るべくした高貴なものだったのかが問われている。確かに私たちはいずれ主の前で個々の動機を問われる事になる。主は動機を見る方である。
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