* 旧Dr.Luke的日々のココロ *
『文藝春秋』で竹中氏が「日本人よ、格差社会を恐れるな」と論じていた。私は彼の主張はけっこう理解できるのです。再建主義の富井氏も、元キャバ嬢の太田議員の負け組みゼロ社会の実現政策を、例によってこき下ろしている。しかし、実は私も彼とまったく同意見なんですね。勝ち負けがあるから社会は成立するのです。主ご自身が、持っているものはますます豊かに、持っていない者は持っている物までも取り上げられると言っておられるのですから。小学校の運動会で手をつないでゴールとか。アホか、と私も思うわけです。
富井さんはソ連の末期症状をごらんになったようで、この手の社会主義的価値観には相当のアレルギーがあるようです。が、再建主義の価値観を究極的に推し進めると、実は「社会的ダーウィニズム(適者生存)」になるわけです。進化論の根本思想ですね。これがリバータリアニズムです。(有神論の再建主義の理想社会モデルと無神論的リバータリアニズムの社会モデルが同一に成ることの指摘は救世軍山谷少佐の考察によります。詳細はこちらを)
憐れみに満ちた神は敗者復活と言うか、負け組みに対するケアを下さる方です。貧しい者、能力のない者、弱い者に対する配慮があるわけです。もちろん今増えている「働かない落伍者」は自己責任でやってもらいたいですが。で、実は、この世のほうがある意味で健全化されており、今のニッポンキリスト教界こそが、まさに富井さんの言われる偽愛に満ちた社会主義状態なんですね。自己責任で自分の救いの達成を心がけない人が多過ぎます。
だから、わたしの愛する人たち、いつも従順であったように、わたしが共にいるときだけでなく、いない今はなおさら従順でいて、恐れおののきつつ自分の救いを達成するように努めなさい。
Commented by Luke 2006年04月29日(土)20:50
HHKスペシャルでカイロの特集があった。人口の90%がイスラムであり、アザーンを呼びかける塔が千も建っている。イスラムでは商売などで成功した者はサダカと言う寄進を進んで行うとのこと。犠牲祭(アブラハムのイサク奉献)では、羊の肉を1/3は自分のため、1/3は親戚のため、1/3は貧しい人のために配る。これがイスラムの誇りだと。彼らには「勝ち組・負け組み」と言う意識もないのでしょうね。かくしてカイロは世界の富を集めて繁栄したわけ。さらに10%はキリスト教の一派であるコプト教。イスラムと平和に同居している。ニッポンキリスト教ではクリスチャン同士が聖書解釈の違いをめぐって対立して、とてもではないが平和のうちに同居できないわけで・・・。う〜ん、と考え込んでしまいましたね。
Commented by イザヤ・ベン・ハー 2006年04月29日(土)23:51お久しぶりです。再建主義のことも久々ですね。富井さんは相変わらずのようですが、死刑廃止制度に対してえらく憤っておられるような。私も死刑はあって言いと思っていますが、「イエスは、罪人を殺されるお方です。」と言う一句はやはりこわいです。
Commented by Luke 2006年04月30日(日)21:54そうですね、また旧約律法について議論が再燃しているようです^^どうしても彼はレビ系の律法が廃棄されて、メルキゼデク系の律法、つまりいのちの御霊の法則に置き換わったことが分からないようです。後者は前者の上位互換なのですけどね。「軽々に反論するな」という台詞もちとコワイですよ。