No.2624の記事

UCLAの講義に診るアメリカ

同学に留学中のDJ Jerry氏が面白いレポートしている。ニュース報道に関するレクチャーだったそうだ。ちょっと引用させていただくと

女性プロデューサが????な発言をした。曰く「一番いいのはレポーターが殺人現場にいて、人を殺した直後の犯人にインタビューすること」で、「一番悪いのは深夜11時に誰もいない裁判所の前からレポートすること」なのだそうだ。
(中略)
これでいいのかなあ?誰も止めようとしなかったけど、それってあり?マスコミって事件が起きるのを待っていて、起きたらそれを報道する。それじゃ、病気になるのを待って、発病してからようやく重たい腰を上げる医者と同じジャン。それでいいの?防止しなくていいの?

ニュースと娯楽の境界線が曖昧だよ〜。殺人さえも見世物になっている。先週の授業の続きで、昨日はそのテレビ局のニュース番組放送現場の見学だったんだけど、ここはハリウッドかい?と疑いたくなるくらい煌びやかでエンターテイメントだった。ニュースの題材は言うまでも無く不幸な事件事故が中心。当事者にしてみれば人生最大の悲しみ、苦しみ、絶望、衝撃、痛みなわけで、それを綺麗に着飾ったお姉さま、オジサマに逐一公表されてしまう。というか、公にする必要があるのだろうか?ニュース報道の役割って何なの?

件の女性プロデューサーの頭の中には、もしかしたら「いかにして殺人事件を面白く伝えるか」があるのかも知れないが、「面白い殺人」なんてあるわけねえだろ!!!!!!!!!!!とDJ Jerryは強く言いたい。ちょっと拡大解釈しすぎかも知れないが、戦争報道も「面白く」なんて考えてやしないだろうなあ〜?

これを読んで、いかにもアメリカと納得した次第。要するにすべてをショウにしているのだ。根底にはもちろん金がある。政治も、経済も、戦争も、はては信仰まで・・・。

アメリカの表と裏の二重構造はすでに明らかであるが、ここには人の肉を心地よくくすぐる巧妙な仕掛けが存在し、その流れがある方向に向く時、アフガン・イラク戦争だろうが、やれてしまう国なのだ。そして今、ペルシャ湾には3隻の空母が配備されている。その銃口はイラン。結局のこと、イラクに侵攻したものの、その結果はシーア派を勢いづかせ、同派のイランと結びつける形になってしまった。

で、今度はイラン。日曜日に「サンプロ」でイランのレポートをしていたが、ブッシュの語る<悪の枢軸国=イラン>像とはまったく違うとプロデューサーが報告していた。同国の改革派ですら、アメリカによる"援助"を嫌っているのだ。またもや2万人の増派をするブッシュは支持率28%にあえいでおり、教書演説も冴えなかったようだが、この小男は追い詰められるとかえってトンデモないことをしでかすかもしれない。

Commented by jesusistruechrist 2007年01月25日(木)12:03

>「一番いいのはレポーターが殺人現場にいて、人を殺した直後の犯人にインタビューすること」
その昔、豊田商事事件の際永野会長が報道陣の目の前で刺殺されたり、
オウム事件の際にも幹部の村井氏が報道陣の目の前で同じく刺殺されましたね。
アメリカだったらインタヴューするんですね!
ガッツと言うかナントモはやです。