No.4368の記事

宰相の器量

週刊新潮』に、自民党は末期症状を呈しており、安倍を潰したのは小泉だ、との記事があった。安倍氏は生真面目で融通が利かず、小泉氏を立てるあまりその路線を継承せざるを得ず、ところが麻生・与謝野ラインがそれを汲み取る事ができず、かつ小泉氏からは続投を言われて、追い詰められたのだと。結局彼の心はこの両者の間で引き裂かれてしまったわけ。

前に私の診断として、安倍さんは心が定まらず、二心の人物だから、自分の心の中で葛藤を経て、求心力を失っていくと予言したが、まさにそのとおりだった。実は彼はこの両勢力によって引き裂かれたのではなく、すでに彼の心が分裂していたのだ。きわめて精神病理的な現象であって、彼はかなり深刻な鬱病だと指摘したが、和田秀樹氏も同様の診断を下している。

もっと言葉を弄すると、安倍氏は自分を相対化できず、即自化した精神構造を有しているのだ。対して、『文藝春秋』の今月号に、吉田茂とチャーチルの秘密会談の文書が紹介されているが、吉田あたりは敗戦国の首相として、演技であっても毅然とした対応で、マッカーサーやチャーチルと対等に渡り合った。彼の切り札は日本が共産化される危機感を彼らに植え付けて、太平洋の対共産主義の防波堤として、地政学的な日本の存在意義を訴えることであった。基本的にはこれは成功し、現在のようにアメリカの傘の元で繁栄できたわけだ。彼もワンマン宰相として批判もあろうが、当時としてはあれだけのリーダーシップがなかったら、日本は太平洋の藻屑とされていたかもしれない。

今日、自由・平等・博愛と言った自己欺瞞的なスローガンの下、人間が均されて小粒になっているわけで、その代表的証明が安倍氏だったわけだ。しかしゴルゴ13のように、自己を第三者的に冷静かつ客観的に見つめる事、すなわち自己を対自化できる厚顔にして戦略的な演技者が求められているのだ。対して安倍氏は自分にのめり込んで、自滅した。

アップロードファイル 37KBさて、そこで、小沢さんがどこまで行けるかだが・・・。ちなみに政治評論家の森田実氏はやけに小沢氏を絶賛しているのだが・・・。

なお、吉田が隠居生活を送った大磯の屋敷の名は「海千山千荘」だとか。

Commented by zion 2007年10月05日(金)23:01

お尻かじり虫の真実?

http://2chrood.blogspot.com/2007/09/blog-post_7333.html

Commented by ノリオ 2007年10月06日(土)19:50

↑考えすぎっしょ。たぶん・・・。

Commented by zion 2007年10月06日(土)20:28

彼らを実態以上に有能、有力であるかのごとき意図があるのかも・・・
北の金さんも文さんも所詮裸の王様ですって。