2004年02月26日

『白い巨塔』の行方

今回のヴァージョンはずいぶんと原作をアレンジしていますね。控訴審の証人に正木東都大教授ではなく、東前浪速大教授自らが立つとは驚きです。

しかしですね、医学界と教界は似ています。教界の実情を知れば知るほど、本当によく似ています。東佐枝子が「医師はもともと患者さんを助けたくって医師になったはずですのに、いつのまにか高ぶりと自分の実績を上げることが第一になってしまい、真実が語れなくなっているのですね」とはそのまま適用できます、教界のセンセイ方にも。

今でもニッポンキリスト教界には関わりたくないというのが、私のホンネです。今回の関口弁護士のように、私も引きこもっていましたから。理想はブラザー・ローレンス的生き方なんですね。昔は禅寺の永平寺あたりに、今ならば修道院に入るのもいいなあと思っています。

実は今回のセミナーに出席された方から、ブラザー・ローレンスの本をいただきました。彼の『敬虔な生涯』は実は彼の本の抜粋であるそうで、今回のは全部を納めているそうです。今からじっくりと味わいたいと思います。最近の本はどれも雑音で煩く感じられ、ローレンスのような静かな深い霊性のものはありません。至聖所に深く入る至福の経験です。