2007年07月02日

去勢された国の様相

ニッポンは対米関係において、政治的去勢、軍事的去勢、経済的去勢を受けていると前から指摘しているが、その忸怩たる葛藤が、防衛大臣の口から出てしまった。原爆は仕方ないと。しかしそれを諌めた安倍氏も「アメリカに謝罪を求めるのではなく、今後の核拡散を防止する事が大切だ」と逃げているではないか。もはやニッポンは主権国たり得ないのである。

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一方で中国が問題を次々に起こしているが、レアメタルを巡って、中国が戦略を強化しているらしい。対するニッポンはまったく無策状態。価格が3倍にも高騰している背景には、中国の投機筋の暗躍があるとのこと。やはりこの国は目覚めさせると世界にあらゆる領域のバランスを崩してしまうのだ。モラルもまったく欠如したままに・・・。

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長女の小学校時代の同級生がネット上にて自殺を予告して、そのまま昨晩自殺してしまったとのこと。彼は某都市に在住のため、友達が親御さんに報告したらしいが、間に合わなかったとのこと。長女もつい最近同級会で親しく話をしたらしく、ややショックを受けている。居場所がないと訴えていたようだが、ご両親のお気持ちがつらい。自殺者数15年連続3万人を継続するが、この自殺率は先進国でNo.1。HIV感染者増加率も先進国でNo.1。もはやあらゆる面で去勢された国なのかも知れない。

Commented by 読者123 2007年07月03日(火)12:22

こんにちは。読者です。

日本の自殺率は高いです。異常事態です。
未遂も含めると、膨大な人達が「死にたい願望」を抱えていることになります。

数年前、経済危機に陥ったアルゼンチンでは、ほとんど
自殺者が出なかったと聞いています。
沖縄も自殺率が低いそうです。

ラテン系のノリが必要かもしれません。

Commented by ICHIRO URL2007年07月03日(火)13:07

1日に3.7人がHIVに感染しているのが実態だそうです。
http://redribbon.yahoo.co.jp/

Commented by zion 2007年07月03日(火)17:08

イスラム圏の自殺率が低いんですね。
ニッポンもいっそ・・・

ホムンクルスは何処に?

出勤途上、Penny女史を成田まで送る。英国のグラスゴーでテロリストによる爆破事件があったことを伝えると、空港の警備強化を予想して、WOOPSと。英国では現在、モスレムと英国社会の鬩ぎ合いが激化しているとか。私もかつてブリテン島を一周した時、レンタカーをロンドンのエッジウェアストリートで借り出したのだが、この通りの店はほとんどがモスレムだった。

アップロードファイル 13KB昨日のテレビでの映画。あの謙さんの『明日の記憶』。若年性AD(アルツハイマー)で人格が崩壊する恐怖に直面する50代のサラリーマンとその家族を巡るドラマ。これはかなり身につまされました。何しろ短期記憶がメッキリ・・・。とにかく忘れないように記録しておかなくてはならない。昔はメモなどはほとんど不要だったのだが。

痴呆(認知症)には大きく分けて、ADとVaD(脳血管性痴呆)があるが(最近レビ小体痴呆も注目されているが)、ADはニューロンが繊維化し、脱落することによって、脳が萎縮して起きる。アルミニウムが関係しているとかも言われていたが、原因と治療はほとんど不明。脳の萎縮で人格が変化するのだから、脳こそが「私」の実体とも結論できる。しかし逆は必ずしも真ではなく、脳の変性が見られずとも人格が壊れている人はいくらでもいる。「私」が大脳を用いていることは明らかであるが、「私」の実体が脳ではあるとは言えない。

最近テレビでよく見るクオリアの追求者茂木健一郎氏(彼は東大の物理を出て、同法学部を出て、また物理の大学院を出たと言う異色の人物。けっこうオタクと見えるが、問題意識はかなり重なっている)もこのあたりについて、『脳内現象』で書いているが、彼は脳内現象のすべてを見渡している「小さな神の視点」を導入する必要性を訴えている。昔から、脳の中にいる小人(ホムンクルス)の問題が論じられたが(まあ、マジンガーZに乗って操縦する兜甲児みたいなものだ)、それは無限後退性(兜甲児は誰が操縦しているわけ・・・?)のジレンマに陥るために、サイエンスからは拒絶されてきた。

しかし彼はあえてこれを復活させようとしている。確かに主観的経験的には、頭の中で前後右左と活発に動いている「私」の存在を感知することができるわけで、ホムンクルスが「私」の実体とも言えなくもない。でもADで脳は変性したとして、果たしてホムンクルスは一体どこに行ってしまうのだろうか。かくして死以外にも「私」が消失することがあり得るわけで、これは確かに恐怖であろう。コンタクトレンズを装着しつつ、本を読むときには+ジオプトリの眼鏡をかけざるを得ない私としては、実に、実に、身に迫る次第。