2006年08月28日

『国家の品格』読後感

アップロードファイル 49KBさっそく買って読んでみた。藤原氏が講演会で話したことをまとめたもので、1時間ほどで読める。内容はと言えば、先にふれた『学士会』での論考と『文藝春秋』での論考のまとめ的内容。ご本人も「話の半分は誤りと勘違い、残りの半分は誇張と大風呂敷」と言う意見があることをことわっている。

で、結論は−どうも私も白痴と呼ばれそうな予感(汗)。基本路線では同意。日本古来の「情緒と形」を重んじるべしと。私的に言えば「情緒」が形化されたのが「道」である。桜の散り際が命であると。もちろん彼は真の神を知らないし、罪の問題への言及もない。が、ローマ書にあるとおり

たとえ律法を持たない異邦人も、律法の命じるところを自然に行えば、律法を持たなくとも、自分自身が律法なのです。こういう人々は、律法の要求する事柄がその心に記されていることを示しています。彼らの良心もこれを証ししており、また心の思いも、互いに責めたり弁明し合って、同じことを示しています。

の意味における自然人としてのあり方を言っていると私は感じる(下手をすると再建主義との議論が再燃しそう・・・汗)。
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Commented by ジョナサン 2006年08月29日(火)05:10

素早いですねぇ。もう読まれましたか。私も、「白痴」と評した、エゼキエル(?)さんの批判を読みました。
その言葉の当否は別として、エゼキエルさんがどうにも我慢ならなかった点が、私にもわかるように思えました。
藤原さんのような情緒と数学には、「歴史」が位置をもつことができないのです。『国家の品格』でもたしかに様々な「歴史」に触れてはいますが、それは、どこかで聞きかじったお粗末な知識を羅列しただけです。
しかしそれは、エゼキエルさんが指摘するように藤原さんが学的謙遜さを欠いている(とか、白痴だ)というより、はっきり言って藤原さんの「悪意」でしょう。たとえば梅原猛さんなんかがヤるのと同じ手法です。
アカデミックな業績や責任にならない著作や講演(『国家の品格』もそうです)では、わざと恐ろしく幼稚で誤った手垢のついた知識をもってきて、一般の読者や聴衆を愚弄するのです。自分の主張をもっともらしく思わせるために、けっこうよくやりますよね(Lukeさんは違いますよね?)。

藤原さんは、ただ日本人を元気づけようとして調子に乗りすぎたのかもしれませんが、キリスト教的西欧的伝統とそこに真実に生きる人々を虚仮にしただけでなく、こうしたやり方によって、日本的情緒をも著しく汚したと思います。
私などは、こういう輩に飄々と日本の情緒や桜など語ってもらいたくないですし、「この野郎、・・!」などと、激しく情緒的に反応してしまいます。(´・ω・`)

Commented by Luke 2006年08月29日(火)07:46

う〜ん、「悪意」ですか・・・。そこまでおっしゃいますか。まあ、私としては好意的に理解して、藤原氏の論に「歴史」が欠如しているとすれば、それは私と同様に理系バカのゆえだとは言えるでしょうね。「言霊」の時も触れましたが、私たちはなるべく単純なモデル化をして議論を進めますから。多分脳の使い方の差が関係しているのかも知れませんが。私も怒鳴られる覚悟をしておきましょう。

Commented by イザヤ・ベン・ハー 2006年08月29日(火)08:45

再建主義の富井さんなどもアングロサクソンに逆らうのは危険だと言っていますね。彼らに神の真理、特にカルヴァン神学が委ねられているからだ、と。とすれば藤原氏などはまさに神の裁きの最先端にいるかも知れませんね。ややこわいですが。キリスト教神学とイエスご自身、この両者には相当のギャップがあるようです。

Commented by ジョナサン 2006年08月29日(火)16:13

「悪意」と言いましたのは、「わざと」意図的にといったほどの意味ですので。念のため。

香の話

私たちは、救われる人々の中でも、滅びる人々の中でも、神の前にかぐわしいキリストのかおりなのです。

と言う聖句はお馴染みであるが、私たちは無意識のうちにある種の香(物理的にしろ霊的にしろ)を放っている。香と言うと富良野のラベンダーなどをイメージするが、臭いと言うとやや不快な気分がする。家や車なども特有の臭いを放つが、そこにいる本人には分からない。

で、今、中年男性の間で食べると薔薇の香りが体から発散するガムが大流行とか?ギャルから「オジサンは臭〜い」と言われるところの加齢臭対策だそうだ。実際私も大学のエレベーターで年配の先生が出た後に入ると「うっ」と来るもの。逆に気にし過ぎて、病的になると、神経症の一種で自己臭恐怖症があるが、この人たちは外出もままならなくなる。

私はと言うと、面白いことに脇の下の匂いがなぜか甘いのだ!どうも芳香族系の酸が分泌されるようで、なんとシャツが融けてしまう!?講義をして汗をかくとプーンといい香りがしてくるわけ(自分の体臭をいい匂いと感じるのもアブナイかな?)。それでも一応グランドマリン系のコロンはつけている。若い連中を相手にしているので、「くさ〜い」とは言われたくないという中年男の気持ちはよっく分かる。

・・・はたして地上におられた時のイエスの放つ匂いはどうだったのでしょうか?

Commented by ICHIRO 2006年08月28日(月)17:23

エイリアンみたいですね(笑

Commented by Luke 2006年08月28日(月)21:23

ですね^^

実は臭覚神経は大脳辺縁系あたりに入り込んでいるので、ひじょうに深い情緒と関係するのです。視覚は表層的ですが、臭覚は人格の根幹と関わるのですね。匂いで幼かりし頃の記憶がヴィヴィッドに蘇るのはそのためです。

Commented by emi 2006年08月28日(月)22:15

Happy Anniversary! (^^V

Commented by Luke 2006年08月28日(月)22:57

Ah! It is today! I've forgotten. You have made it come up in my mind. But I don't feel it is so long past 'cause we are still fresh:-) Your today's essay is just fit to my concern. Those who are not drived by the spirit of ages, i.e. the spirit of fake, are blessed. Thanks a lot!

(a voice of truth: on matter of these cases it is easier to write in English than in Japanese.)