2004年11月25日

人事でない北朝鮮社会

企業で社員の仕事振りやパソコンの使い方などをモニターするシステムが広まっているとのこと(@NHK「クローズアップ現代」)。ネットの接続ページやメールの内容はもちろんのこと、PC上でどんなソフトを使っているか、どんなキー入力をしたか、仕事はどこまで終わったか、すべてがモニターされる。

こうして誰と何分しゃべったかも含めて、社員の一挙手一投足が監視される。さらにその監視をしている人を監視するシステムもあって、さらに上位の監視がなされるとのこと。皮下に植え込むタイプのICチップなどもすでに出現して、ペットにはすでに使われているらしい。

かくして合理化を徹底して、役に立たない者は切り捨てる社会が当たり前となる。人間性疎外の極致である。昨今ニッポンキリスト教ではカルト問題で巷間騒がしいが、すでにこのニッポン社会自体がカルトなのだ。

生産性と利潤を最大化することがすべての価値基準とされた組織。合理性の追求と称して一切の遊びを排する組織。これはすでに立派なマモンに仕える宗教である。さてそれで、結局のところ誰が得をするのか考えてみると、よく分からなくなる。北朝鮮ではあの方であるが。何のことはない、北朝鮮は密告社会だそうだが、こちらもさほど変わりはない。