2004年09月05日

神のうめき

ロシアのテロでは幼い犠牲者が増えている。胸が痛む事件です。プーチンは対テロを強硬に進めるとのことで、ブッシュも応援すると勢いづいて来ました。イラクとチェチェンと―世界は統治の秩序を失っています。今回の事件も、今回だけで見たら判断を誤ります。旧ソ連やロシアがチェチェンになしたことを思い起こす必要があるでしょう。イラクも同じです。フセインを育てたのは誰でしたか?

かくして神の主権を踏み躙るブッシュが選挙戦で10ポイント、ケリーに差をつけたことのこと。アメリカ人好みの劇画的勧善懲悪路線に入っています。ブッシュの発言、@世界とアメリカは安全になった、A増加するテロには屈しない、おいおい、すでに自己撞着でしょうに。事実、彼はつい本音をもらして、「テロはなくならないかもしれないが、自分は最善を尽くす」と失言し、ケリーに叩かれた。

しかしそれは失言ではない。彼も実は知っているのである。前にチンパン顔のブッシュと揶揄したが、彼はオツムはそこそこあり、知っているのだ。もっと言えば、本当にテロが撲滅できると確信して戦争を仕掛けているのであれば、かえって怖い。それは狂気である。しかし彼は知っている、知っていながらやっている。これは立派な偽善であろう。彼の良心はどのような叫びを上げているのか。

そして彼らが、演技であっても、叫べば叫ぶほど、今回のテロのような幼い子供たちが犠牲となるのである。しかし加害者のテロリストもまた幼い自分の子供を失った者かもしれない。また自爆テロは夫を失った婦人によってなされている。何と悲しいことだろう。あまりにも悲しすぎる。

気分的にはジョン・レノンの『イマジン』の世界が恋しい。が、それはフェイクであり、むしろ人の罪の真実は今後ますます加速する。いかにもウソっぽい大リバイバルの偽預言者に踊らされているニッポンの教会よ、現実に目覚めよ。空回りの独り芝居はもう止めよ。今後、神のうめきをどれだけ共有できるか―伝道の鍵はここにある。