2004年09月24日

怖い世の中になりました

最近車を運転していて気がつくのですが、信号がほとんど守られていない。私も黄色で突っ込むことはよくあるが、ちょっと前までは両サイドが赤になっている2,3秒の隙をねらって飛び込んできたのが、最近ではこちらが青なのに飛び込んでくる。人の心のせせこましさが段々とエスカレートしてきている。青信号はもう信じることができない。

で、家内と映画を観て来た。アンジェリーナ・ジョリーの『テイキング・ライヴズ』。サイコパスの殺人者にジョリーが扮するFBIの女性捜査官が対決を挑むというもの。ラストのどんでん返しが驚きだった。

この種の映画はかつてはフィクションとして観れたが、昨今の世の中、そうは言ってられなくなってきた。家族4人が惨殺され、放火される事件の後、また家族数名が殺されて川に遺棄される事件が続いた。世田谷一家5人惨殺事件も未解決のまま。ここでも映画と現実の境界線がぼけてきている。人の心の不気味さだけがクローズアップされている。

大学の講義でも語っているが、サイコパス的殺人が増え、昔の『太陽にほえろ』式の足でかせぐ古典的熱血刑事は役に立たなくなっている。緻密な頭脳によるプロファイリング技術が必要かつ不可欠。しかし古い体質の警察はほとんど対応できていない(裏金作る暇があったら心理学を勉強しなよって)。

で、教界はというと、先に再建主義関連の掲示板をBBSで紹介しておきましたが、虚しい神学論争が続いているようです。イエスが統治権を霊たちを通して行使しているが、その霊たちが悪鬼化することにより国家権力が反キリスト的になると言うらしい(再建主義批判側の主張)。『ロード・オブ・ザ・リング』的世界。面白いことである。神学は人を忘れている。すべては人の心が生み出すもの。神学はすでに人の心に対して何もなし得ていないことの証明。

さらにはハッピーライフを実現するための「そのままのあなたが高価で尊い」式の眉唾カウンセリング(われわれから見れば、ほとんどそう思えます)など、現状の悲惨に対して、なす術もない。真の霊的なパワーが必要なのであるが、霊のものではなく、魂のものにすりかわっている有様。そもそも霊と魂の区別すら意識されていないのが一般の教界のレベル。正直言って、うめきを覚えている。